makicoo thinks

世の中に対して思うことはここに。

ひとの役にたつ生き方のマキ。

昨日、実家の仙台から東京に帰る道すがら、私は新幹線に乗りながら、ポケストップをくるくる回せるかというチャレンジをしていた。新幹線からポケストップにアクセスするにはコツが必要で、だいぶ遠くに見えているポケストップに狙いを定め、◎に変わるだろう少し手前にアクセスし、即座にくるくる回す必要がある。東京に戻れば一瞬でかばんがパンパンになるくらいアイテムが手に入るというのに、まったく馬鹿な時間の使い方をしていたわけだ。

 

そんな最中、何か隣の席に座っている夫婦がそわそわしているなとは思ったものの、別に気にとめてなかった。ようやくiPhoneから目を離したのは、後ろからうめき声が聞こえてきたタイミングで、おそるおそる後ろを振り返ると、座席に横たわり、全身を震わせているおじさん。近くの席の人が車内販売の人に声をかけ、車掌さんを呼びに行っている間、私は後ろの座席から聞こえてくるうめき声をただ聞いていた。

 

車掌さんがきて、大宮駅で救急車を呼ぶからという声にも、おじさんは反応せず、ずっとうめくだけだった。その時、大宮到着まで後20分弱。それまでに死んでしまうんじゃないか、ということが私がその時考えていたことだった。

 

状況が一変したのは、車掌さんの「乗客の皆様の中に医師または看護師の方はいませんか?」という車内アナウンスにすぐに反応した女性の方が駆けつけてからだった。

 

「どういう風に苦しいですか?」
「大きく息を吸って、ゆっくりはきましょう。大丈夫ですよ。」
「ベルトゆるめますね、楽にしてくださいね」
「こういうことはいつもありましたか?」

車掌さんには無反応だったそのおじさんは、安心したのか少しづつしゃべりはじめた。

 

・お弁当を食べた直後から全身がしびれていること
・車両の前の方に同僚の方がいること
・食べた直後に吐いたこと
・全身のしびれがとまらず苦しいこと

 

看護師さんは手馴れた様子で「大丈夫ですよ」と落ち着かせながら、急いで同僚の方を呼びに行き、そうこうしているうちにどんどんと様子が落ち着いてきた。そして無事大宮駅で、タンカで運ばれていった。

 

つくづく人の命といつも向き合っている人はすごいと思った。

 

それに引き換え、私は一切、何もできなかった。看護師さんがやったことはただ声をかけ、話を聞いていたあげたことと、体をさすってあげたこと。そしてそれは私にもできたはずのこと。いくら救護について何の知識もないとはいえ、もっと親身になれなかったものかと反省することしきり。だいたい自分が同じ目にあったら、どんなに心細かったことだろう。。

 

色々な生き方があるけれど、もうすこしひとの役にたつ生き方ができればなと強く思ったのが昨日。今度同じことがあったら、今回の看護師さんのことを思い出して、車掌さんがくるまでの間、同じことができればいい。