makicoo thinks

世の中に対して思うことはここに。

「宇宙と芸術展」&異なる意見に耳を傾ける重要性のマキ。

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今日は六本木ヒルズ森美術館で「宇宙と芸術展」を観た。

 

www.mori.art.museum

 

この「宇宙と芸術展」、大きなテーマは「人類の宇宙の捉え方の変遷」と、「宇宙に纏わる芸術作品の展示」。まず芸術作品の方は、チームラボの「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス」という作品が圧倒的によかった。下記の映像を浮遊感をもって味わう感じ。静止しているのにまるで自分が動いているかのような感覚、久しぶりに味わってとても心地よかった。

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そして古代から現代に至るまで、人がどういう風に宇宙を捉えてきたか、については、もし昔少しでも「宇宙ってどんなものだろう」と思いを馳せたことがある人にとってはとても興味深い内容なんじゃないだろうか。

 

ちなみに私が「宇宙」について一番興味深く思っているのは、天動説から地動説へ、人間の考え方がシフトした時のことだ。「地球のまわりを太陽や惑星がまわっている」から「地球が太陽のまわりをまわっている」と考え方が変わるというのはすごいことだと思っていて、昔、この事実を知った時、私が普段「当たり前」と思っているものが、もしかしたら誤りかもしれない、そんな風に世の中をみれるようになるキッカケになった。そして今回、色々な時代の「宇宙」の捉え方をみて、改めてそう思う。

 

自分の身の回りにあるもので「絶対に正しい」と言い切れるものは実はなくて、「正しい」とされているものを自分が選び取っているにすぎない。そしてその根拠は、よく考えると別の誰かの知識の受け売りでしかなく、本当にそうなのかと言われると言葉に詰まるものがほとんどだ。地球は、本当に丸いのだろうか。物の重さは引力によって決まる相対的なものなのか。光の速度に近づくと、時は本当にゆっくりと流れるのか。

 

だからこそ、自分とは違う意見、価値観を持つ人の言葉には真摯に耳を傾けるべきなんだと思う。ひとつの事象に対する捉え方というのは無数にあって、自分の考えというのはそのうちのひとつでしかない。違う意見に耳を傾けることで、新しい考え方に気がつくことがある。そしてそれは時に「地球のまわりを太陽がまわってる」から「太陽のまわりを地球がまわっている」くらいのパラダイムシフトをもたらす。

 

自身でそんな何かを発見することは叶わなさそうだけど、そんなパラダイムシフトの場面に立ち会えることになったら、是非その興奮を味わえる人になりたい。「いや、地球のまわりを太陽がまわっている、当たり前じゃないか」と従来の価値観に固執するのではなく、「地球の方がまわっているのか!」と興奮できる人間でありたい。そのために「自分の常識を疑う」謙虚さは絶対にあった方がよくて、そして「宇宙と芸術展」はそんなことを改めて思い出させてくれる素敵展示なのだった。