makicoo thinks

世の中に対して思うことはここに。

「嫌われる勇気」を読んでのマキ

相方氏が気になると言った事がキッカケで手にとった本。
自己啓発本と思いきやアドラー心理学の入門書といった感じで、「結果論」「目的論」の差異が分かりやすく描かれている。

「結果論」とはざっくりいうと、過去の原因によって「結果」が形成されるという考え方。この本に出てくる喩えでいうと、とある人が引きこもりになるのだとしたら引きこもりになるに値する理由が過去の出来事で形成されたということ。

一方のアドラーが唱える「目的論」とは「今」は自分が選択した状態である考え方。とある人が引きこもりになるとしたら、それは引きこもりになって達成すべき目的があるから引きこもっているのだということ。そして引きこもりになりたい(この本では両親の注目を集めていたいという欲求だったり人間関係で傷つきたくないという恐れだったり)から、過去の出来事を都合のよいように解釈しているということ。遠い昔にそういえばちらと触れた考え方であるにせよ、今読むと妙に納得する事が多くて一気に読んでしまう。

アドラーの考え方が若干手厳しいのは、今自分が不幸だったり満たされなかったりしているのであれば、それが全て自分がよかれと思って選択した感情だと断言してしまうところ。そしてアドラーの考え方が希望に満ちあふれているのは、自分が選択した感情によって人はいかにでも幸福になりえるというところなんだと思う。

個人的に一番ぐさっときたのがイマイチ頑張れてないことというのは頑張りたくないから、何故なら一生懸命頑張って上手くいかなかったとしたらそれはとてもつらい事だからだという一節。今年の目標で「いっぱい書く」というのがあったにも関わらずなかなか書いても続かなかったのは、昔のように書けないことと、前みたいに色々な人から感想やコメントをもらえない事を認めるのが嫌だったからだというのを、この本を読んですとんと認めることができた。

という事でさっそくこの文章を書いている。
やっぱり昔みたいにスムーズに言葉を紡ぐことはできないけれど、それでも恐れを捨ててやりたい事と向き合うのは、とても気持ちのよいことだと実感する(*゚ー゚)