makicoo thinks

世の中に対して思うことはここに。

アラフォーの強みのマキ。

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今日はとっても嬉しいことがあった。とあるモノカキ系の勉強会に応募していたんだけど、まずは話を聞いてもらえることになった。創作を生業としている人に、話を聞いてもらうのは約20年振りくらいのことになる。モノを書くことを本格的に再開した今年の、その最後の月に、そんなチャンスがめぐってきて、本当に本当に嬉しい。

 

 20歳の頃、私はそれまで通っていた大学を中退し、モノカキになりたいという志のもとに、早稲田の第二文学部に編入した。第二文学部に入った目的は「三田誠広先生(芥川賞作家)に自分の書いた小説を添削してもらう」こと。ただ大学に編入してまで小説に打ち込もうと決心した割に、私は「小説」に大して情熱を注がなかった。バイトやら飲み会やら旅行やら。ちょうどその時新しい彼氏もできて、プライベートを常に優先した。あんなに受けたいと思った授業なのに、みてもらったのは、それまでに書いた小説がほとんど。そしてそこでもらった貴重なアドバイスとろくに向き合わないまま、100枚の中篇すら書けずに、卒業した。

 

 その後、2chの創作文芸板に入り浸るようになり、短い小説をアップしたりはした。「ドラゴンゲート」という秋元康がやっていたオンラインの創作講座に申し込み、そこで賞をもらったりもした。大手文芸社の人に声をかけてもらって、けっこう丁寧に小説をみてもらったこともある。ただやっぱり、その時も私は、プライベートを犠牲にしなかった。小説を書くことよりも、色んな人と知り合って色んなところにいって、そんな毎日を優先した。

 そして今のキャリアの基礎となるコールセンターの仕事をすることになって、結婚して、「モノを書く」ということは、ずっと昔に熱中していたことになった。知り合いの編集者の依頼でライターの仕事をすることはぽちぽちあったけど、最終的には誰ともご縁がなくなった。

 

 もう一度書いてみようか、と思ったキッカケは離婚した事だ。離婚する時に私が今後の人生について決めたこと、それは「未来のために今を犠牲にしない」である。いつかやってくる老後とか、急な病や事故で自活できなくなるかもしれない懸念とか、あれ、歳をとると彼氏とかできるんだっけ?とか。そういうぼんやりとした「かもしれない未来」のために、「今」を犠牲にしないこと。やりたいことをやって、会いたい人と会って、行きたい所に行く。そうやって生きていこうと心に決めた。そしていくつかある「やりたいこと」のひとつが「書くこと」だった。

 

 20歳の時の私は、今でも世の中にたくさんいる「世の中に自分の文章を出して認められたい」♀だった。そしてあの時、イマイチ「書く」ことに真剣に取り組めなかったのは、失敗することが怖かったからだ。全ての楽しいことを犠牲にして「書く」に打ち込んだところで、ものにならずに散っていくのが怖かった。

 

 アラフォーになった私は、失敗を恐れない♀になった。というか失敗しても、それもまたいつかどこかで役に立つ、そんな風に思うことができるようになった。精一杯やって、それでダメだったら、また別のやりたいことを見つけて、それをやればいい。そんな風に思えるようになった。

 

 これが私が過ごした約20年の成果。
 そしてアラフォーの強みだ。