makicoo thinks

世の中に対して思うことはここに。

2ch閉鎖騒動を振り返るのマキ。

昨日書いた記事がTwitter上で少し拡散した。いつか私のことを直接知らない人が私の記事をツイートしてくれるような、そんな日が来ますように!なんて願ってはいたものの、こんなに早く叶うとは。シェアしてもよかろうと思ってもらえる文章が、また書けるとよい。ツイートしてくださった方、本当にありがとうございます。とても嬉しかったです。

 

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なお私の文章で一番読まれたのは、某赤文字雑誌で書いていた頃の占いや美容の記事だと思うけど(その時は月100万部くらい出てたんじゃないだろうか)、ネット上で、ということであれば、たぶん2chの閉鎖騒動について書いたテキストだ。

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2001年8月25日。雪だるま式に増えていく転送量に、それまでに2chにサーバーを無償提供していた会社が耐え切れず、各板を次々閉鎖していくという判断がくだされた。そこで「なんとかできないか」と立ち上がったのがUNIX板の有志。彼らの2chソースコード改良により転送量は劇的に削減され、2ちゃんねる閉鎖の危機を救った、というのがざっくりとしたあらすじ。
私はこのとき2chにどっぷりはまっていて、そして私にも何かできないかということで思いついたのが、リアルタイムで各板の状況を追うこと。そして小説風に時系列をまとめたのが下記である。

 

2ちゃんねる事件。

 

27日以降の続きがなかったり(たぶん危機が続きすぎて疲れた)、2ch用語全開でかなり痛々しい(15年前ということで勘弁してほしい)というのはあるにせよ、wikipediaに引用されていたり、2chのスレで紹介されていたり、はてさて誰かの卒業論文の参考文献のひとつになったり、今でもみてくださっている方達がちらほらいる。15年も前の文章なのに、読み継がれているというのは我ながらすごく光栄で、そして何より、ネット史上はじめて(のように思う)の大規模なインタラクティブな場に居合わせることができて、本当に幸運だったなと思っている。

 

 今振り返ってみても、「けっこうな人数がアクセスしている掲示板のソースコードを素性の不明なユーザ達に全公開し、ろくな検証もせずその場でコミット」というのは、性善説に則った対応だ。「便所の掃き溜め」なんて言われていた場所なのに、誰かが悪意をもったソースコードを混入させたらどうするんだ的な声はほとんどなく、関わる誰もが「2chを存続させたい」そんな気持ちを持っていると信じて疑わなかった。

 

私は前向き、ポシティブと言われることが多い。そしてたぶんそれは「2ch閉鎖騒動」をはじめとした、人間のいいところを色々と目撃してきたからだと思う。普段は「死ね」なんて言っていても、いざ何かあると真剣にどうすればよいかをみんなで一生懸命考えて、そして中には無償で、徹夜してまでプログラムの改修を引き受けるような人がいる。

 

www.youtube.com

 

ちなみにはてブ界隈というのはどこか初期の2chに似てる。口の悪い、だけど賢くて、本当に困っている人にはものすごく親身で。コメントを通してみえてくる人柄は、やっぱりいつもあたたかい。一番のお気に入りは瞑想と野菜と運動の人である。